メディア工房 先行投資や既存事業の売上不調で収益減少 営業利益3600万円 2019年8月期決算

メディア工房

ゲームコンテンツ事業では既存タイトルの運営長期化等による収益性低下や新規タイトルへの先行投資で減収減益。

株式会社メディア工房(以下、メディア工房)は、2019年8月期決算を10月11日(金)に発表した。当期の連結経営成績は、売上高19億4300万円(前年同期比10.5%減)、営業利益3600万円(同49.8%減)、経常利益4000万円(同42.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2200万円(同9.9%増)だった。

メディア工房決算

経営成績に関する説明

メディア工房グループは、既存事業の抜本的な見直しと新規事業の推進に注力し、メディア事業におけるシステム構築、医療ツーリズム、越境eコマースの国内外における提携先の発掘、MRシステム開発を進めてきた。

新規事業、既存事業ともに先行投資が順調に行なわれたが、収益の主柱である占いコンテンツ事業における売上構成の変化やゲームコンテンツ事業の売上不調により、売上高は前年同期比で減少した。

営業利益についても、売上構成の変化に伴う売上原価の増加により、前年同期比で減少。また、開発の見直しや構築システムの増加等に伴う新規事業収益化の遅れも収益減少の要因となった。

また、当連結会計年度においては、営業外収益として投資有価証券売却益400万円、受取和解金500万円、受取損害賠償金200万円、特別利益として新株予約権戻入益1200万円を計上した。

以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高19億4300万円(前年同期比10.5%減)、営業利益3600万円(同49.8%減)、経常利益4000万円(同42.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2200万円(同9.9%増)となった。

セグメント毎の業績は以下。

占いコンテンツ事業
ISP (Internet Service Provider)、各移動体通信事業者、AppleやGoogleなどのプラットフォーム向けに占いコンテンツを企画、制作、配信するビジネスを中心とする占いコンテンツサービス(占いコンテンツ事業部)と、ユーザーと占い師を電話等で直接結び付けるOne to Oneサービス(One to One Marketing事業部)の2つを展開。

占いコンテンツサービスについては、レコメンド機能をはじめとする各種システムの開発等を進め、人員配置についても適正化をはかってきたが、当連結会計年度においては依然としてISPやキャリアに依拠するところが強く、会員数減少等に伴う収益の減少が発生した。売上の不調については底打ちの様子をみせており、各種開発コンテンツが翌連結会計年度において収益貢献するものと考えている。

One to Oneサービスについては、第20期に営業黒字化して以降順調に業績を伸ばしており、当連結会計年度においても売上収益ともに増加し、占いコンテンツサービスの収益減少を支えた。

以上の結果、売上高は16億4700万円(前年同期比6.9%減)、営業利益は5億3200万円(同1.4%減)となった。

ゲームコンテンツ事業
子会社の株式会社ブルークエスト(以下、ブルークエスト)とルイスファクトリーの2社でゲーム配信と運営を行なっているが、ブルークエストに関しては、収益性の観点から事業規模を縮小しており、収益のほとんどがルイスファクトリーによるものとなっている。

当連結会計年度においては、ゲーム配信及び運営を行う他、株式会社SQと協業して新規自社タイトルを制作してきたが、運営タイトル数の減少や運営期間の長期化による既存タイトルの収益性低下と、新規タイトルの制作費などの影響で、売上収益ともに前年同期比減少となった。

以上の結果、売上高は2億1200万円(前年同期比35.9%減)、営業利益は600万円(同76.3%減)となった。

メディア事業
AIをいかしたキュレーションサイトを運営。

当連結会計年度においては、既存メディアの運用の他、新規メディア2本を制作しリリースしたが、既存メディアにおける広告枠の拡大及び収益体制の多角化によりに売上が増加したものの、新規メディアについてはいずれも集客段階のため当連結会計年度における利益貢献に至らず、これらの制作費が利益を下押し、営業損失を計上した。

以上の結果、売上高は7500万円(前年同期比17.8%増)、営業損失は2600万円(前年同期は営業損失2700万円)となった。

その他
新規事業においては、国内外の子会社が連携し、医療ツーリズム事業や越境eコマース事業を推進する他、MR事業における、自社独自開発のリアルタイム実写立体動画撮影技術「SUPERTRACK」を使用したアプリケーション「ホログラ」の開発に注力してきた。

しかしながら、香港合弁会社の設立遅延や各種計画の一部見直しにより、開発先行投資の増加及び収益化の遅れが発生し、営業損失が前年同期比で拡大した。

以上の結果、売上高は1400万円(前年同期比147.6%増)、営業損失は1億600万円(前年同期は営業損失9400万円)となった。

関連サイト

株式会社メディア工房公式サイト
2019年8月期決算短信〔日本基準〕(連結)

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